美学・藝術論研究会シンポジウム
美学・藝術論研究会のシンポジウムは今年で3回目を迎える。今年度のテーマは「思想は芸術を語れるか」である。 このテーマで我々が考えようとしているのは、芸術作品、あるいはそれに隣接する文化的事象が、思想、とりわけ哲学と関わりを持ちうるのか、 そうだとすればその関係はいかなるものかということである。芸術家が作品を制作したり、批評家が作品を論じるとき、 そうした行為が何らかの哲学的思考を背景にしているということがある。芸術家が哲学者の思想をもとに自らの芸術観を形成する場合もあるだろうし、 自らが作品制作を通じて哲学的な問いに直面するということもあるかもしれない。また、哲学者や美学者が芸術作品のうちに思想の芽を見出し、 それを学説へと鍛え上げていくこともある。逆に、芸術には哲学など必要ない、あるいは両者の関係などことさら取り上げるべきことでもないという主張もありえよう。 このシンポジウムでは個別の事例を通して、このような、芸術と思想の関係の諸相に光を当てることをねらいとしている。 テーマが疑問形であるのは、このシンポジウムが様々な主張を取り込むことのできる開かれた議論の場となるようにとの願いからである。 美学という学問にとって、この問いは、特別に新しいものではないかもしれない。しかしあえてこの問いを問うことは、 芸術(または何らかの文化的事象)を相手にする研究者にとって、もう一度、自らの立ち位置を見つめ直し、再確認する機会になるのではないだろうか。
パネラー | 川瀬智之 | (東京芸術大学) | 李禹煥の芸術論とメルロ=ポンティの哲学 |
平倉圭 | (横浜国立大学) | 接続詞内部のランドスケープ―ドゥルーズ以降のゴダール | |
金子智太郎 | (東京芸術大学) | 生成音楽のバリエーション―生成音楽ワークショップの実践 | |
司会 | 林卓行 | (玉川大学) | |
コーディネーター | 川瀬智之 | (東京芸術大学) |
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