インド

インドの音楽[おんがく]でよく使[つか]うことば

    インドはとても大[おお]きな国[くに]で民族[みんぞく]も気候[きこう]
    さまざまだから音楽[おんがく]や楽器[がっき]の種類[しゅるい]はもすごく
    [おお]い。こどもたちの遊び歌[あそびうた]やお母[かあ]さんのこもり歌[うた]、お祭[まつ]りの音楽[おんがく]や踊[おど]りの音楽[おんがく]もあれば、小[ちい]さい時[とき]から先生[せんせい]について練習[れんしゅ う]を続[つづ]けてはじめて専門家[せんもんか]になれる古典音楽[こてんおんがく]もある。宗教[しゅうきょう]もいろいろだからお祈[いの]りの音楽[おんがく]もさまざまだよ。

    このサイトでは古典音楽[こてんおんがく]の楽器[がっき]を紹介[しょうかい]するけど、地方[ちほう]の民謡[みんよう]や音楽[おんがく]で使[つか]うダフやダフリー猿回[さるまわ]しの芸人[げいにん]さんが使[つか]うダマルのページもあるからぜひ見[み]てね ここからインドの音楽[おんがく]でよく使[つか]う言葉[ことば]を説明[せつめい]するよ。

  • 古典音楽[こてんおんがく]
    インドの人[ひと]は、大昔[おおむかし]から神[かみ]さまたちがやっていた音楽[おんがく]を人間[にんげん]が教[おし]えてもらい、インドの宮廷[きゅうてい]や寺院[じいん]で大切[たいせつ]に守[まも]ってきたものが古典音楽[こてんおんがく]だと信[しん]じてる。だから誰[だれ]でもかんたんに一緒[いっしょ]にはできなくて、もともと難[むづかし]しい決[き]まり事[ごと]をちゃんと勉強[べんきょう]した音楽家[おんがくか]が一人[ひとり]で演奏[えんそう]するものだった。 古典音楽[こてんおんがく]には楽譜[がくふ]がない。その代[か]わりに音楽家[おんがくか]は音[おと]の高[たか]さや旋律[せんりつ]の決[き]まり「ラーガ」と、リズムの決[き]まり「ターラ」を勉強[べんきょう]して、両方[りょうほう]の決[き]まりに合[あ]った演奏[えんそう]を自分[じぶん]で考[かんが]えて演奏[えんそう]するんだって。

  • ラーガ
    インドの古典音楽[こてんおんがく]で音[おと]の高[たか]さや旋律[せんりつ]にかかわるきまり。みんなが知[し]ってる「音階」[おんかい]に近[ちか]いけど、旋律[せんりつ]の動[うご]きかたや、曲[きょく]が始[はじ]まる音[おと]や終[お]わる音[おと]、途中[とちゅう]でお休[やす]みするときの音[おと]、ガマカ(かざりの音[おと])をつけて良[よ]い音[おと]とダメな音[おと]まで、ラーガごとに全部[ぜんぶ]ちがうんだ。ラーガはたくさん種類[しゅるい]があるから覚[おぼ]えるのがたいへん!

  • ガマカ
    [おと]をゆらして旋律[せんりつ]をかざること。一[ひと]つの音[おと]を鳴[な]らしながら大[おお]きくゆらしたり、一[ひと]つの音[おと]から次[つぎ]の音[おと]に移[うつ]る時[とき]に引[ひ]きずるように音[おと]を揺[ゆ]らしたりする。ラーガを演奏[えんそう]する古典音楽[こてんおんがく]では歌[うた]でも楽器[がっき]でもぜったい必要[ひつよう]だから、インドの楽器[がっき]にはガマカをつけやすくする工夫[くふう]がしてあるよ。

  • ターラ
    インド古典音楽[こてんおんがく]のリズムや拍子[ひょうし]にかかわる決[き]まり。2拍子[びょうし]、3拍子[びょうし]、4拍子[びょうし]だけじゃなくて、ちがう拍[はく]を組[く]み合[あ]わせた長[なが]い拍子[ひょうし]までたくさん種類[しゅるい]がある。

  • 太鼓[たいこ]の口唱歌[くちしょうが]
    日本[にほん]の伝統楽器[でんとうがっき]だと楽器[がっき]の音[おと]を声[こえ]におきかえた「口唱歌」[くちしょうが]を練習[れんしゅう]でよく使[つか]うよね。インドでは太鼓[たいこ]に口唱歌[くちしょうが]がある。ボルは、叩[たた]き方[かた]や叩[たた]く場所[ばしょ]でかわる音[おと]を、それぞれ「ナ」、「ティン」、「タカ」、「ドゥン」などの言[い]い方[かた]に置[お]き換[か]えたもの。テーカーは、ボルを組[く]み合[あ]わせてターラのリズム型[がた]を歌[うた]のように唱[とな]えるもの。これがまるで超高速[ちょうこうそく]の早口[はやくち]ことばみたいなんだ。

  • 階名[かいめい]
    インド音楽[おんがく]でも音階[おんかい]のそれぞれの音[おと]に名前[なまえ]がある。ちょうど西洋音楽[せいようおんがく]のド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シにあたる音[おと]を、インドではサ・レ・ガ・マ・パ・ダ・ニというよ。

  • ドローン
    メロディーやリズムをひくときに鳴[な]りつづける音[おと]。インドの古典音楽[こてんおんがく]ではラーガのきまりに合[あ]わせて即興[そっきょう]するでしょ。そのときドローンが響[ひび]いているとラーガがはっきりめだつんだ。弦鳴楽器[げんめいがっき]のドローンはよく響[ひび]いて蜂[はち]がブーンとうなっているみたい。古典音楽[こてんおんがく]以外[いがい]でも、インドの楽器[がっき]にはドローンを鳴[な]らす工夫[くふう]がいろいろみつかるよ。