彫刻科の歴史は、1887(明治20)年、専修科に彫刻科(木彫)が置かれたことに始まります。その後、1899(明治32)年に塑造科が増設され、1949(昭和24)年、学制改革により東京藝術大学となると改めて彫刻科として再出発しました。
現在の上野校地の彫刻棟は1971(昭和46)年に施工され、1977(昭和52)年には博士後期課程を開設。現在、大学院生の一部は取手校地にて制作活動を展開しています。
彫刻科では、幅広い造形の研究に重点をおき、過去の美術の歴史や日本美術の伝統を踏まえながら世界に視野を広げ将来の美術を展望できるような豊かな感性を持つ人材の養成が重要であると考えています。また、将来作家として独創性あふれる自由な創作活動が行え、美術にかかわる諸分野での指導的役割が果たせるような人材の養成に努めています。
>> 彫刻科 公式Webサイト
教育研究の体制としては、塑造・テラコッタ、石彫、木彫、金属の4素材領域が置かれ、7つの研究室がそれぞれ領域をクロスさせながら、基礎教育と専門教育研究が展開できる体制を構成しています。また学部教育、大学院教育とも既存の領域にとらわれることなく豊かな感性を持つ人材の養成が重要であると考え、学生の資質を充分に活かせる自由な創作研究ができるカリキュラムを編成しています。
学部教育では、1年次、2年次を基礎教育として塑造、石彫、木彫、金属の実技実習を行います。3年次からは素材領域別に分かれ、個別指導体制のもと、素材や作品展開の方向性など、学生の資質を活かす特色のある創作研究が展開されます。また、2年次では古美術研究施設において奈良、京都に点在する仏像や建築を訪ねる10日間の研修を行い、仏像の時代的表現や素材の展開などを専門的に学びます。4年次では研究の集大成ともいえる作品を制作し、卒業制作展に展示され一般に公開されます。
修士課程では、学生の研究目的に合わせ各研究室による特色のある教育体制で支援が行われます。
また、既存の領域にとらわれることなく学生の資質を充分に活かすために地域連携のプログラムが行われ、社会と結びついた芸術の可能性について研究する機会を設けています。
博士後期課程では、学生の専門性の高い研究目的に合わせ作品と論文を作成します。1年次では、研究室(担当指導教員)による作品研究の指導とリサーチセンターによる論文指導の2つの支援が行われ、2年次では作品と論文指導の担当各教員によって、より高度に研究領域を深めます。さらに3年次では、研究作品と博士論文をまとめ、大学美術館における「博士審査展」によって展示公開されます。博士論文は、附属図書館にて閲覧することができます。
-国際交流-
国際交流協定校を中心にアジア諸国、西欧諸国との交流を積極的に実施しています。学生の海外
留学に対して支援を行うと共に、毎年、数名の留学生、研究員を受け入れています。
>> 教員一覧
>> 履修案内
>> シラバス
>> 実技年間カリキュラム(PDF)
>>カリキュラムマップ【学部】・【修士】・【博士】